意外と知らないプリンターの種類について

院内ヘルプデスクRICOH, Xerox, プリンター, レーザープリンター

普段何気なく使っているプリンターですが、病院に入りたての頃はレーザープリンターとジェルジェットと上司や先輩方はプリンターによって呼び分けていました。私はどれも同じプリンターと考えていたのですが、部署や使い方によって設置するプリンターを使い分けていました。 今回はそんなプリンターの種類と特徴について調べてみようと思います。

印刷方法

私の病院に導入されているプリンターは主にジェルジェットプリンターとレーザープリンターが使われています。 少し前まではレーザープリンターが多かったのですが、長年使い続け故障が続いてきたので次世代機のジェルジェットプリンターを最近は設置しています(プリンターメーカーの営業の方から安く購入させていただいているのもあります) その他にも複合機という印刷だけではなくスキャンやFAXができる大型の機種も何台か置いていたり、A2用紙以上の大型のポスターなども印刷できる大判プリンターもあります。 ではそれぞれの印刷方式によってどのような違いあるか見てみましょう。

インクジェットプリンター

インクジェットは液状のインクタンクを使い、用紙に直接インクを吹き付けることで印刷する方式のプリンターです。写真や画像などの印刷が綺麗にでき、本体も比較的小さいことから家庭用で使われることが多いです。その反面補給できるインク量が少なく、印刷に時間がかかるため大量印刷には向かないとされています。

参照:http://kadenplus.jp/structure/2077.html
  • メリット
    • 写真などの印刷が綺麗
    • 本体が小さい
  • デメリット
    • 印刷に時間がかかる
    • 大量印刷に向かない

印字ヘッドが左右に往復しながら印刷するので、小さな机だったら机全体が揺れることもあります。

ジェルジェットプリンター

ジェルジェットはインクジェットと構造は似ていますが、液体ではなくゲル状のインクタンクを使います。ゲル状なので用紙への定着や乾きが早くインクジェットよりも高速に印刷ができます。その他にも大量の給紙が可能だったり、印字がくっきりと印刷できたりとインクジェットより優れている点もありますが、本体や消耗品がインクジェットと高額だったり、本体が大きめだったりとデメリットもあります。ちょうどインクジェットとレーザープリンターの中間的な性能といえると思います。

  • インクジェットとレーザープリンターの中間的な性能

レーザープリンター

レーザープリンターはトナーという粉末を使って印刷を行います。粉末をドラムユニットというものにレーザーで照射し印刷しています。基本的に消耗品はトナーですが、ドラムユニットも使い続けると交換する必要があります。ページごとにドラムユニットに照射するので印刷スピードが速く大量印刷に向いています。またモノクロ印刷のみできるプリンターもあるので用途によっては重宝します。

デメリットとしては本体や消耗品(トナー&ドラム)が高くなりがちなのと、本体が大きくスペースが必要なるという点です。

参照:https://shop.akebono-sv.co.jp/html/page62.html
  • メリット
    • 印刷スピードが速い
    • 大量印刷に向く
  • デメリット
    • 本体や消耗品が高額
    • 本体が大きく場所をとる

ドラムで一度に印字するので左右に揺れることもなくすぐに印刷することができます。

そのほかのプリンター

その他にも用途に合わせてプリンターを導入しており、FAXやスキャンなど様々な機能を使いたい場合は複合機というものを導入しています。前職ではすべて複合機だったので万能なものだと思います。

また、A2用紙やそれ以上の大きな用紙大判プリンターもあり、ロール紙を使って印刷を行っています。

シールを印刷するためのシールプリンター・ラベルプリンターなどもあり病室の前に貼ったり、患者さんのリストバンドなど利用用途に合わせて使っています。

各メーカーの所感

私の病院では色々なメーカーのプリンターがありますが、ある程度用途によって使い分けているのでそれぞれの用途を紹介します。プリンターごとの画質などはあまり考慮していなく、速さや大きさ、故障時の対応などの運用面・保守面を重視しています。

RICOH

最近の私の病院ではメインプリンターになっています。理由は小さいインクジェットプリンターなのでどこでも置きやすいのと、営業の方が頑張ってくれて比較的安く購入することができるからです。メンテナンスは基本的にインクが切れたらインクタンクを入れ替えるだけなので、どの職員でも簡単にできます。

ちょっと気になっている点としては、モノクロ印刷しかしなくても4色分のインクが必要なのと、用紙トレーが1つだけなので用紙の種類を変えたいときは入っている用紙の全とっかえが必要になるところです。外付けでトレーも増やせますが、大きくなるのと予算上の都合で一部部署のみ増設トレーを使っています。

また、古いレーザープリンターも使っており、こちらは7~8年は使えているのでなかなかの耐久性だと思います。レーザープリンターなので消耗品はトナーとドラムユニットの2種類あります。こちらはトレーが2種類あるので入れ替える必要がなく運用的には楽だそうで、現場からはこちらを求める声もあります。

Xerox

Xerox(ゼロックス)は複合機のみ導入しており、特に印刷が多くさらにカラープリントやFAXをする部署に置いています。保守は業者さんに任せているので故障時に呼ばれることは少ないのですが、各機種が似ていて、ドライバーを入れるときに機種名を確認してドライバーを選択する必要があるのが若干面倒です。

Canon

Canonのプリンターは一部部署に導入していて、その利用用途は主に写真などの印刷で使っています。PIXUSシリーズなどが多いのですがインクジェット方式なので写真などの印刷に向いており、病棟での写真の印刷や、歯科や放射線科など鮮明な画像が必要とされる部署に設置されています。

Brother

Brotherもほんの少し導入されていたのですが、あまり使用例がないため使用感といったのはあまり分かりません。

EPSON

EPSONもあまりなかったのですが、大判プリンターがEPSON製でした。主に総務課が使用しています。
そして最近営業の方が使ってみてくださいということでインクジェットプリンターを導入しています。それがPX-S381Lという機種で、大容量のモノクロインクでインク交換回数が少なくていいというのが特徴です。主力のRICOHと比べると印刷速度も速くて今後に期待です。

今後の課題

プリンターを何十台と導入していますが、PC1台に手動でセットアップしておりプリンターが変更になったらまた設定し直しを繰り返していて手間がかかっています。batなどで簡略化は行っていますが、理想としては部署ごとにプリンターを設置すれば自動的にPCにその設定が入るみたいのができればいいなと考えています。(ドメインサーバーでできないかな?)